2008年7月2日水曜日

ウルティマIの考察

ウルティマIが世に出たのが1980年。このとき日本のゲーム業界はゲームウォッチの第1作ボールが発売された年。アーケードでは、ゲームセンターあらしの全盛期。PCでは1979年にPC-8001。
RPGの切り口で見ると、D&Dが発表されたのが1974年。
ウィザードリィ、ローグは共に1981年。
このような時代によくこれほどのゲームを作ったものです。8bitと言えば3D迷路はプログラムの登竜門のように誰もが手を出したし、宇宙の表現 というのも、ついやってしまうプログラムです。それらの要素が入っている。当時はすごくお得感たっぷりのゲームだったんでしょう。
ストーリもないようである。意味のないダンジョンと思いがちですが、当時としてはそれだけでつい遊んでしまう。そこに更なる麻薬性を持たせたのがウィザードリィですから。
RPGは自分で役になりきることが基本だと思います。でもストーリから外れることを嫌うRPGは、時になりきることを許しません。始まりから終わりまで総じて1本道でなければならないのです。しかしウルティマにしてもM&Mにしても非常に寛容です。
ストーリ重視のRPGをしても、よくストーリを忘れます。しかし瀕死の状態でダンジョンから脱出できたとか、いい買い物をしたってことはよく覚え ています。これは画面のキャラに同化してなりきったからだと思います。ファイナルファンタジーが出始めたときに、よくゲーム雑誌で感情移入という言葉が使 われました。これはストーリを忘れないようにする工夫であり、その結果過剰なドラマを演出しなければならないジレンマがあります。
D&Dのようなテーブルトーク型はストーリも偶然起こったイベントもよく覚えています。まだまだコンピュータRPGはTRPGを超えていないかもしれません。      

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