2008年11月9日日曜日

ウルティマIV(50)

予想以上におもしろかった。時代を感じさせないシナリオ。非常によかった。20数年前挫折した。当時は難解なストーリと謎解きに挫折。マイトアンドマジックを解いたので決して洋ゲーの辛さに挫折したのではない。膨大な文章量を理解できなかった。 
新渡戸稲造が武士道を書いた理由は、「日本には宗教教育がないのになぜ道徳心があるのか?」という問いに答えられないことと記されています。その 答えとして武士道があると気づき、この書が著されました。ブリちゃんも同じ心境だったのではないでしょうか?ブリタニアの暗黒時代は去ったが、道徳の根幹 となるものがない。現実社会とは勧善懲悪で全てのことが済まされない。道徳教育が必要なわけです。そこに目をつけテーマにしたゲームです。そう、ゲームな のです。 
これからウルティマシリーズというか、ブリタニア、またその住人をどのようにしたいかを明確に示した作品であるし、勧善懲悪ゲームとは違い、懐の深さを感じさせます。 
当時だけではなく、今現在においてもシナリオは新鮮であるのはこの点においてだろう。シリーズもののゲームは他にもある。シリーズを追うごとに画 面がきれいになる、マップが大きくなる、ドラマが増える。売れるため、あるいは競合を駆逐するにはスペック争いが必要なことは理解できる。しかしそこに囚 われすぎてもっと大切なことを忘れている。ウルティマIVでやったことは、クリエータにより作られた薄っぺらい背景(特に宗教や文化)ではなく、自らが道 徳の根幹になるという過程である。つまりV以降のシリーズの背景となる部分を実体験として理解していることに違いがある。 
しかしいくら作り込んでもゲームはゲーム。アバタールになってもそれはゲームの世界。人は巧妙でゲームシステムを騙してもゲームを解こうとする。 攻略法を探そうとする。システムを逆手に取る方法を考える。ウルティマオンラインを見てもそう。不正なキャラも、システム全体を壊そうとするもの、ブリ ちゃんを殺そうとするもの。 
もっと根源はオープニングのタロットの中にあるのかもしれない。質問に正直に答えているつもりだが、いい自分を演出しようと、もっと言うなら現実世界とは逆の行動を知らず内に答えてしまう。それで誠実なんて考えたこともないのに、誠実な魔術師を選択されてしまった。 

さて、最後の質問の答えがなぜ"無限"なのか??それは各神殿で3周期目の瞑想が終わったときに出てくるルーン文字にあります。 
アビイスの各階の祭壇は、誠実、慈悲、勇敢、正義、献身、名誉、崇高な心、謙譲の順番です。また、最終テストの特に関する問いもこの順番が答えです。 
それぞれの神殿で得たルーン文字をこの順番に並べると、 
INFINITY = 無限 
です。 

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